出生前診断って何? 検査で分かることや方法、費用やリスクなどについて

妊娠
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出生前診断

 

出生前診断って何?

出生前診断とは、胎児がお腹の中にいる状態でお腹の中の赤ちゃんを検査し、病気や奇形の有無を診断することを言います。

 

出生前診断の目的とは?

胎児の状態を観察・検査することで、お腹の中にいる状態で胎児に治療や投薬を行ったり、出生後に治療をする際の事前準備を可能にしたり、様々な情報をご家族に提供することを目的としています。

ご家族は事前に知ることで心の準備を整えることができますし、事前に受け入れ準備をすることが可能になります。

検査は産む前提で、決して事前に知ることで堕胎することを目的とはしていません。

出生前診断の種類

出生前診断には様々な種類があります。

 

母子にとって比較的安全な非確定検査

・胎児超音波検査

・胎児MRI検査

・母体血清マーカー(クアトロ検査)

・出生前胎児染色体検査(NIPT) ←2013年からスタートした比較的新しい検査です。

 

母子にとって危険を伴う確定検査

・羊水検査

・絨毛検査

・胎児血液検査

 

 出生前診断で分かること

母体の中に胎児がいる状態で胎児の病気や奇形、染色体異常などが分かります。

 

超音波検査(スクリーニング)

超音波検査(スクリーニング)では脳・消化器・心臓・手足などの臓器を調べることで、心臓や腎臓の病気や水頭症や口唇裂などが分かります。

項部浮腫(NT)を測定し、ダウン症候群の可能性を検査します。

鼻骨形成不全、三尖弁逆流、静脈管逆流についても調べることができます。

 

頂部浮腫とは 後頭部から首の後ろにかけての厚みを計測します。

鼻骨形成不全とは 鼻の骨が正常に発育しているかどうかを確認します

三尖弁逆流とは 右心房から右心室への血流が逆流していないかを確認します

正常脈管逆流とは 臍の緒から心臓まで血流が逆流していないかを確認します。

 

胎児MRI検査

超音波検査同様臓器の異常が分かります。

超音波検査でははっきり判断ができない場合、胎児MRI検査により高画質な画像で判断できるようになります。

胎児MRI検査は超音波検査で異常が確認され必要な場合に医師の判断で行います。

 

母体血清マーカー(クアトロ検査)

母体の血液に含まれるたんぱく質やホルモン値を測定し、基準値より高いか低いかのバランスを見て、いくつかの先天性疾患についての確率が分かります。

あくまで確率なので、必ず病気があるということではありません。

万が一確率が80%と出たとしても、生まれてくる子は残りの20%の中にいる可能性もあります。

 

出生前胎児染色体検査(NIPT)

母体の血液から胎児由来の細胞フリーDNAを解析することで、ダウン症候群(21トリソミー)、エドワード症候群(18トリソミー)パトウ症候群(13トリソミー)Xモノソミーの染色体異常の可能性を検査します。

希望があれば胎児の性別も検査することが可能です。

 

羊水検査

羊水を摂取することで、羊水に含まれる胎児の細胞を分析し、ダウン症候群(21トリソミー)・パトー症候群(13トリソミー)・エドワーズ症候群(18トリソミー)・ターナー症候群・クラインフェルター症候群などの染色体異常と転座、欠失診断が可能です。

また、開放性神経管奇形(開放性二分脊椎や無脳症など)や家計内の特定の遺伝性疾患の有無を調べる目的で遺伝子変異や酸素の変化を調べることができます。

 

ダウン症候群(21トリソミー)とは 21番目の染色体が1本多く、特徴的な顔つきや発達障害などが現れます。

エドワーズ症候群(18トリソミー)とは 18番目の染色体が1本多く、自然流産になる可能性が高いですが、無事に産まれたときは成長障害や呼吸障害、心疾患などいつくかの奇形がみられることが多いです。

パトー症候群(13トリソミー)とは 13番目の染色体が1本多く、自然流産になる可能性が高いですが、無事に産まれたときは呼吸障害や心疾患などいくつかの奇形が合併することが多いです。

ターナー症候群とは X染色体が部分的に欠けているかない状態で生まれる女性特有の疾患で、低身長や手足の候がむくむなどの症状がみられます。

クラインフェルター症候群とは X染色体が一つ以上多くなる男性特有の疾患で、華奢になるなどの身体的な特徴が見られる

転座とは 染色体異常の一つです。染色体の一部が切断され、他に染色体に付着するなどして位置を変えたもので、突然変異の原因となります。

欠失とは 突然変異の一種で、遺伝子または染色体の一部が失われていることいいます。失われている箇所により症状が異なりますが、中には難病指定されている病気もあります。

 

絨毛検査

羊水検査と同様の診断の他、各種遺伝病の遺伝子検査ができます。

 

胎児血液検査

血液で調べられる全ての診断が可能です。

但し、この採血には熟練を要する技術が必要なため、他の検査以上に危険を伴いますので、他の検査を受けることができない場合にのみ医師の判断で行われます。

 

出生前診断の検査方法とそのリスク

出生前診断にはリスクが伴う検査もあります。

 

 超音波検査(スクリーニング)

検査方法 お腹の上から超音波をあてて胎児の状態を検査します。

検査時間は30分~1時間程度でその場で結果が分かります。

 

リスク リスクはありませんが、ダウン症候群検出率は79~90%で偽陽性率が5%含まれます。

結果がハイリスクの場合、NIPT・絨毛検査・羊水検査へ進むことがあります。

 

 胎児MRI検査

検査方法 MRI装置で胎児の異常の有無を確認します。

結果は病院によって異なりますが、当日から1週間程度で結果がわかります。

 

リスク リスクはありませんが、妊娠初期での安全性は確率されていません。

 

母体血清マーカー

検査方法 母体から少量の血液を採取し検査します。

結果は検査後2週間程度で分かります。

リスク リスクはありませんが、あくまで確率が分かる検査の為、結果によってNIPT・絨毛検査・羊水検査へ進むことになります。

 

 出生前胎児染色体検査(NIPT)

検査方法 母体から血液を採取し検査します。

結果は2週間程度で分かります。

 

リスク リスクはありませんが、NIPTは羊水検査や絨毛検査を受ける前に可能性を検査するもので確定検査ではないため、この検査で異常が認められた場合は羊水検査または絨毛検査へ進むことになります。

 

羊水検査

検査方法 超音波検査で胎児を確認をし、胎児の心拍動や発育、羊水量が正常で胎盤の位置が穿刺の妨げにならないこと確認します。

母体のお臍の下あたりに細い針を刺して羊水約20mlを採取し検査します。

所要時間は約1時間程度で、穿刺時間は20秒程度です。

結果は4週間程度で分かります。

 

リスク 羊水検査後に胎児が流産する可能性が約0.1~0.3%程度あります。

100%の診断は不可能で、生まれてきてから染色体異常がみつかる可能性もあります。

場合によっては羊水から染色体が見えず診断不能になる可能性もあります。その際は再度羊水検査が可能ですが、費用が重なる可能性もあります。

 

絨毛検査

超音波検査で胎盤の位置を確認しながら胎盤の一部絨毛を採取し、絨毛に含まれる胎児の細胞を培養し、染色体の数や構造を検査します。

絨毛を取り出す方法は2種類あり、経腹法と経腟法のどちらかになりますが、胎盤の位置によってどちらか決まります。

経腹法は注射針を腹壁に通して摂取し、経腟法はカテーテルを膣から子宮頸管を通して挿入し採取します。

結果は2週間程度で分かります。

 

リスク 流産のリスクが約1%あります。

羊水検査の流産リスクが約0.3~0.5%なので、羊水検査よりもリスクが高いと言えます。

稀に検査後出血や破水、腹膜炎などの合併症が引き起こされることもあります。

絨毛検査は羊水検査よりも難しい技術が求められるため実施できる医療機関が限られています。

 

胎児血液検査

羊水検査や絨毛検査同様超音波で確認しながら母体のお腹に針を刺し臍の緒から胎児の血液を採取し検査します。

 

リスク 流産のリスクは1%になります。

羊水検査や絨毛検査よりも難しい検査になりますので技量が必要になります。

 出生前診断を受ける時期と条件と費用は?

出生前診断にはそれぞれ受けるのに適切な時期があり、種類によっては条件があり受けられない場合もあります。

超音波検査(スクリーニング)

時期 妊娠初期の妊娠11~13週

病院または医師の判断により妊娠中期も検査し、初期と併せて2回検査する場合もあります。

妊婦が35歳以上の場合、市区町村によっては無料の受診券を配布していることがあります。詳しくは役所又は保健センターへご確認ください。

 

 条件 なし

妊婦健診とは別に詳しい検査を希望している方なら誰でも受けることができます。

 

 費用 約1~4万円

 

胎児MRI検査

時期 妊娠初期の超音波検査以降必要に応じて行います。

 

条件 超音波検査で判断しきれない場合に詳しく診断するために医師の判断で行います。

 

費用 約1~4万円

 

医師が必要と判断し検査する場合は保険適用となりますので、その場合は1万円前後で検査が可能です。

 

母体血清マーカー検査(クアトロ検査)

時期 妊娠15~17週頃

 

条件 なし

染色体疾患の可能性を知りたい人なら年齢制限もなく誰でも受けることができます。

 

費用 約3万円

 

出生前胎児染色体検査(NIPT)

時期 妊娠9週目から検査が可能です。

 

 条件 あり

出産予定日の年齢が35歳以上の方 (凍結胚移植による妊娠の場合は採卵時の妊婦年齢が34歳2ヶ月以上)

以前の妊娠・分娩で胎児が13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーであったことが確認されている方。

胎児が染色体異常のうち13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーのいずれかに罹患している可能性を指摘されている方。

 病院により独自の条件がある場合がありますので、詳しくは各病院へお問い合わせください。

 費用 約20万円

 

 羊水検査

時期 妊娠15~16週以降

 

条件

・夫婦どちらかが染色体異常を持っている方

・以前に染色体異常のある子供を妊娠した経験がある方

・高齢妊娠である方

・染色体や遺伝子疾患が心配な方

・非確定検査を受けて疾患の可能性が高いと指摘された方

上記いずれかの条件を満たしたうえで、遺伝カウンセリングを受け検査の意義を十分に理解することが必要となります。

 費用 約10~20万円

 

絨毛検査

時期 妊娠10~13週頃

 

条件 

・夫婦どちらかが染色体異常を持っている方

・染色体異常のある子を妊娠・出産したことがある方

・高齢妊娠である方

・妊婦やパートナーが重い遺伝病を持っている方

・胎児が重い病気にかかる可能性がある方

上記いずれかの条件を満たしたうえで遺伝カウンセリングを受け検査の意義を十分に理解することが必要となります。

 費用 約10~20万円

 

胎児血液検査(臍帯血検査)

時期 妊娠17週以降から可能ですが、臍帯の太さや流産のリスクを考え妊娠20週以降に行います。

 

条件 羊水検査や絨毛検査をした後、胎児の血液検査をする必要があると医師が判断した場合に行います。

この検査をしなければ診断ができない場合や子宮内で治療が必要な場合にだけ行われます。

費用 不明(調査中)

 

出生前診断って受けた方がいい?

染色体異常は年齢関係なくある一定数起こることですが、高齢出産の場合は特にリスクが高まります。

遺伝や過去の出産で経験されている方は特に、出生前診断を受けた方がいいのかどうかはとても悩むことだと思います。

 

受けるか受けないか、受けた方がいいか受けない方がいいかは人の判断で決めれることではないのではないかとKiki’は思います。

自分自身凄く悩むことだし、なかなか決めきれないことだと思います。

なので、一つの参考例としてKiki’のことを記述します。

 

Kiki’は高齢出産でしたが出生前診断を受ける気は全くありませんでした。

受けたいという気持ちもありませんでしたが、受ける勇気もありませんでした。

高齢出産だったので産まれてくる子に不安がなかったわけではありません。

何度も考えましたし、考えると凄く不安になってその不安な気持ちが抜けなくなってしまったことも多々ありました。

そんな中、妊娠中に友人たちから出生前診断の話が出たことがあります。

その話の中で出生前診断を受けるのか聞かれ、自分だったら不安だから絶対受けると言っていました。

受ける受けないは個人の自由なので良いと思います。

ただ、受けないと言っている妊婦を前にして話す話題ではないと思いますし、どうして妊婦がいる前で話をするのか理解ができませんでした。

Kiki’自身不安な気持ちがないわけではなかったですし、日頃からなるべく考えない様にしていたので、このことがきっかけでまた考えるようになり、不安な気持ちになりました。

友人たちに悪気はないのは分かっています。

Kiki’の妊娠がきっかけで自分だったらと考えたんだと思います。

その話をしたらKiki’がどう思うかまでは考えていなかったのだと思いますし、きっと友人たちは自分が妊娠中にその話が出ても何とも思わないのだと思います。

考え方の違いなのだと思います。

そういう中、自分にとって何が一番かを考え、不安なことを考えることをやめようと「検査はしない、お腹の子がどんな子かは考えない、無事に産まれてきてくれることだけを考えよう」そう決断しました。

そう決断しても、考えるきっかけがあれば考えてしまうんですけどね。

元気に生まれてくることが当然で、全く考えない人もいると思いますが、不安になって考えてしまう人もいると思いますし、考えたくないけど頭にちらついてしまう人もいます。

遠い昔は生まれてこないと分からなかったことが、今では分かります。

不安で、その不安を引きずってしまい辛く苦しい思いをしながら妊婦生活を送るのであれば、心のケアとして検査すること必要なことだと思います。

 

出生前診断を受ける方の中には、どっちの結果でも産むことに変わらないけど事前準備が必要だからと受ける方もいますし、結果によって自信がなくなり産まない選択をする方もいます。

 

いろいろあると思いますが、一番は自分自身の気持ちです。

 

Kiki’は前にも述べましたが、ずっと不安を抱えたまま妊娠期を過ごすよりは、どんな結果が出ても受けとめる覚悟を決めれるのであれば検査を受けることは自分自身にとって良いことだと思います。

 

出生前診断が命の選別につながるという批判もあります。

でも、実際産んで育てるのは自分自身です。

堕胎を勧める気は全くありませんが、産まれてきた命を大切にするという意味で、万が一思う結果ではなく育てる自信がない方にとっても、この出生前診断という検査によって考える時間や心の準備をする時間が持てるということは良いことなのではないのかなとKiki’は思います。