出産したら母乳がでるものだと思っていたのに、思うように母乳がでず母乳育児を断念したり、痛みや腫れなどの乳房トラブルに見舞われることがあります。
ここでは母乳がでない原因や対処法、母乳が出ると言われている食べものや飲みものについてご紹介していきます。
母乳がでない
母乳が出る仕組み
母乳は乳腺にある乳腺葉という場所で血液を材料に作られます。作られた母乳が乳管を通って乳頭に流れ、赤ちゃんが吸うことで乳管開口部から出る仕組みになっています。
母乳が出ない原因
・ホルモンの調節が上手く機能していない
・正しい授乳姿勢と吸着で授乳ができず、母乳が適切に排出されていない
・出産時の過度な出血や貧血
・胎盤の一部が子宮内に残っていることによる乳汁来潮の遅れ
・乳腺の発育不全
・糖尿病や甲状腺などのホルモン障害
・ストレスや疲れ
・水分不足
などがあります。
母乳を出るようにするには
・繰り返し吸われることで授乳に必要なホルモンの分泌が促されるので、赤ちゃんに頻繁に吸ってもらう
・母乳の分泌を抑制させないように、授乳時間が空いてしまいそうな時や授乳後に搾乳をする
・和食中心のバランスの取れた食事を3食きちんと食べる
・揚げ物などの脂質やケーキなどの糖質、乳製品の摂りすぎに気を付ける
・温かい飲みものやお味噌汁、スープなどで体を温め、冷やさない様に気を付ける。
・常温のお水やお茶など、水分を多めに摂取する
・温めたタオルやシャワーなどで乳房をあたためる
・乳房をマッサージする
・正しい授乳姿勢と吸着を試みる
・体を締め付ける下着や服を着ない
・ストレスをためない様に気を付け、できるだけ睡眠をとる
・母乳専門の施設を受診する
・医師や助産師に相談する
などがあります。
母乳がでると言われている食べものと飲みもの
○○を食べたら・○○を飲んだら母乳がでるという医学的根拠はありませんが、母乳がでると言われている食べものや飲みものがあります。
白米
炭水化物は母乳の主な成分の一つで、母乳育児には欠かせない食べ物です。
根菜
大根やニンジン、ねぎなどの根菜は体を温める効果があります。体が温まると血流がよくなるので、母乳の出が良くなると言われています。
おもち
お餅は栄養価が高く、お餅を食べると母乳がでると言われていました。
その為、母乳が良く出る人がお餅を食べると乳房が張ってしまったり詰まるので、逆に食べない方がいいとも言われていました。
Kiki’の場合・・・
母乳の出が悪かったので、お餅を食べるといいと母に言われ、食べてみました。少し胸が張る感じがありましたが、お餅を食べたことが張る原因かどうかまでは分かりませんでした。何度かお餅を食べましたが、Kiki’の場合は特にお餅を食べたからと言って母乳の出が良くなるということは感じませんでした。
お水
母乳は血液を材料に作られ、血液中の水分は約80%と言われています。母乳の水分も血液と同様約80%は水分と言われていますので、水分摂取はとても大切になります。食事とは別に1日1.5~2リットルを目安に摂取するようにしましょう。
Kiki’の場合・・・
水分摂取は頭になく、食事含め1日1リットルくらいしか摂取していなかったと思います。もっと水分をたくさん摂取するように気を付けてたら・・・もしかしたらもっと母乳が出たのではないかと思います。
タンポポ茶
タンポポの根に含まれるタラキサンシンという成分に母乳の分泌を促す作用があると言われています。
その他にも、血行を促進して冷えを改善してくれる作用もあるので、母乳が出ると言われている理由なのかもしれません。
漢方
婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)
産前産後の体を補ってくれる当帰(とうき)という生薬がよく用いられます。当帰を主成分にしたかん法が婦宝当帰膠になります。婦宝当帰膠は貧血や冷え性、肩こり、のぼせ、めまい、更年期障害などの女性特有の諸症状に効果があります。
心脾顆粒(しんぴかりゅう)
血を全身に巡らせる働きを持つのが心(しん)、消化吸収をつかさどり気・血を生成するのが脾(ひ)になります。その両方が虚弱になった状態を心脾両虚(しんぴりょうきょ)と言います。
心脾顆粒には心血を養って精神・意識・思考を安定させ脾気を補い胃腸の働きを元気にし、心脾両虚の症状を改善します。
十全大補丸(じゅうぜんたいほうとう)
全身が弱って気も血(けつ)が不足した時に、補う漢方薬になります。
疲労倦怠感、貧血、皮膚の乾燥、食欲不振、寝汗、冷えなどの不調がある時に処方され、病後、術後の体力低下をはじめ、産後の衰弱や貧血、冷え性が改善されます。
オリヂンP
プラセンタエキスとイカリソウ流エキス、ニンジン流エキス、ピリドキシン塩酸塩などが
成分となり、滋養強壮、虚弱体質、肉体疲労、病中病後、胃腸障害、栄養障害、発熱性消耗疾患、妊娠授乳期の栄養補給として服用します。
内服液の他に糖衣錠もあります。
Kiki’の場合・・・
入院中も母乳の出が悪かったのですが、退院後も母乳があまりでず、小さく生まれGCUにいる子に母乳を届けるために、一緒に退院した子になるべく頻繁に母乳を与えたり、搾乳器で搾乳したり、乳房を温めたりマッサージしたりと自分なりに試みましたが、母乳はあまり出ませんでした。自力では限界があるのかなと思い母乳相談室(桶谷式マッサージ)に通いました。
母乳がでないと悲しい気持ちになりますよね。でもその悲しい気持ちは赤ちゃんにも伝わってしまうので、いろいろ試してそれでも母乳がでない場合は、心の健康のためにも諦める判断が大切だとKiki‘は思います。
Kiki’は諦めた側です。母乳じゃないからと言って子供の成長に大きな差があるとはKiki‘は思いません。Kiki’の子たちは粉ミルクで育ちましたが、幼稚園に入るまで病気になることはなかったですし、成長も順調です。
母乳を諦めたことでメリットがありました。好きな食べ物や飲み物を気にすることなく楽しめましたし、毎日母乳が出ないことで悩んでいたことも、考えることがなくなりました。
母乳は授乳中の触れ合いにより安心感を与えたり、ママの愛情が伝わるといいますが、母乳じゃないからといって子どもたちに安心感を与えたり愛情が伝わらない訳ではないと思います。赤ちゃんとの関わりやスキンシップをしっかり行っていれば、たくさんの安心と愛情を赤ちゃんに伝えることができます。
完璧な育児は必要ないとKiki‘は思います。それよりもママが笑顔でいることが、赤ちゃんの心の健康にとって一番大切なことだと思うので、考え過ぎず悩み過ぎないように気分転換などをしながら、子育てを楽しんで欲しいなと思います。