2019年6月児童虐待防止法が改正されました。
親の子どもへの体罰を禁止し、児童相談所の体制強化を盛り込んだ改正児童虐待防止法と改正児童福祉法が可決、成立しました。
ここでは児童虐待防止法と児童福祉法についてご紹介していきます。
そもそも虐待って何？
児童虐待の中には身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待の4つがあります。
身体的虐待とは
殴る
蹴る
叩く
投げ落とす
激しく揺さぶる
やけどを負わせる
溺れさせる
などの暴力的な行為をいいます。
・3回注意したのに言うことを聞かず顔を叩いた
・友だちを引っ掻いた息子・娘に対し、痛みを分からせるため親が息子・娘を引っ掻いた。
・何度言っても聞かないので、激しく揺さぶった。
性的虐待とは
子どもへの性的行為
性的行為を見せる
ポルノグラフィの被写体にする
などの性に関する行為をいいます。
・子どもが親から性的ないたずらをされた
・お風呂に入っていると一緒に入りたくないのに親が入ってきて体中を触ってくる
ネグレクトとは
家に閉じ込める
食事を与えない
ひどく不潔にする
自動車の中に放置する
重い病気になっても病院に連れて行かない
などの育児を放棄する行為をいいます。
・虫歯になっているのに歯科治療を受けさせない
・小学校に行く年齢なのに、通学させず教育を受けさせない
心理的虐待とは
言葉による脅し
無視
兄弟姉妹間での差別的扱い
子どもの目の前で家族に暴力をふるう（ＤＶ）
などの精神的ダメージを負わせる行為をいいます。
・子どもに産まなきゃよかった、死ねなどと言う
・兄にはとても優しいが、弟・妹にはとても厳しい
過度な暴力や暴言、育児放棄などは虐待になるとうことは理解していても、言うことを全然聞いてくれなかったり、何度も伝えているのに分かってもらえなかったりして、いつもはしないけどついカッとなって手をあげてしまったことがある親は多いと思います。
Kiki’含め友人たちなど、子どもの頃に悪いことをしたらお仕置きとして家の外に出されたり、押し入れに閉じ込められたり、スリッパでおしりを叩かれたり、頭にげんこつされたり、子どもがしたことと同じことをして痛みを分からせられたりなど、しつけの一環として日常的に行われている家庭が多かったです。
どの家庭も加減をしての行為で、虐待とは感じていなかった行為ですが、これも今では虐待になるんだろうなと思います。
児童虐待防止法とは
児童虐待の防止を目的として制定された法律で、1933年に制定されました。
18歳未満の児童に保護者が行う虐待行為について定めています。
児童福祉法とは
児童の福祉を担当する公的機関や、各種施設、事業に関する基本原則を定める法律で、1947年に制定されました。
改正された部分
児童虐待防止法
親権者や里親らは児童のしつけに際し、体罰を加えてはならない。
民法の懲戒権の在り方は、施行後２年をめどに検討
児童福祉法
児童相談所で一時保護など「介入」対応をする職員と、保護者支援をする職員を分けて、介入機能を強化
学校、教育委員会、児童福祉施設の職員に守秘義務を課す
ドメスティックバイオレンス（ＤＶ）対応機関との連携も強化
都道府県などは虐待した保護者に対して医学的・心理学的指導を行うよう努める
児相の児童福祉司に過剰な負担がかからないよう人口や対応件数を考慮し体制を強化
転居しても切れ目ない支援をするため、転居先の児相や関係機関と速やかに情報共有
児童虐待相談窓口
児童虐待の窓口がお住いの各自治体に設置されています。
189に電話をかけると、近くの児童相談所に電話がつながります。
虐待のニュースを見ると胸が苦しく心が痛みます。
Kiki’は虐待はいじめと同じだと思っています。強い親が弱い子供をいじめる行為はあってはならないと思います。
今回児童虐待防止法と児童福祉法が改正され、親のしつけも虐待にあたるということがニュースなどの番組で取り上げられ、虐待をしているつもりはない行為が虐待にあたるということをたくさんの方が知ったと思います。
これを機に、児童虐待が減ることを心から願います。
